本日は私の生まれ育った仙台のお話です。
仙台の曲がりネギをご存知でしょうか?
スーパーで見かけたことのある方もいるかもしれませんね。
その時、どう思われました?
なんだ、曲がってる変なネギ、できそこないじゃないのか?
そう思われたら悲しいので、今日は曲がりネギについて(熱く)語りたいと思います!
曲がりネギは、農家さんが手間ひまかけてわざわざ曲げている、柔らかくて甘い絶品ネギなんですよ。
目次
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ふびんな曲がりネギ
仙台で育った私は、この曲がりネギを食べて育ちました。
上の写真、下側にあるネギです。
普通のネギに比べるとずいぶん曲がっているのがわかるかと思います。
札幌のスーパーでも時々売っているのを見かけます。宮城産曲がりネギとなって。
売っているのを初めて見た時にびっくりしました。
普通の真っすぐのネギと値段が一緒なんですもの!!!
仙台じゃありえないですよ。
だいたい普通のネギが3本で148円の相場の時は、曲がりネギは3本で198円です。
それが、札幌では同じ値段!
なんで!?!?
もちろん、私はラッキー♪と買って帰りましたが、
後日、スーパーの売り場を見ていて、その原因がわかりました。
誰も買っていかないの!売れてないんですよ!!!
札幌の知人数人にその話をしたら
「あー、あれ。だって曲がってるから良くないと思って」
「北海道の人間はとにかく太くて真っすぐなものが良いものと感じるんだよね」
だそうで。。。。。。
太くて真っすぐなのが美味しいのは北海道産のアスパラだよっっ
と、内心突っ込みをいれながら、曲がりネギについて熱く語ったのですが…
きっと次買う時もまた真っすぐな方を買うんだろうなあ。
なんか、曲がりネギがふびんでならなくなりました。
ていうか、スーパーの野菜売り場の担当の人!
もっとわかるように説明付けて売ってよっっ
曲がりネギとは
では、曲がりネギとは何なのでしょう。
ひとことで言うと仙台市岩切地区の特殊な土壌でできた曲がった形をしたネギです。
なんで曲がってるのかって?
わざわざ手間をかけて曲げてあるんです。美味しくするために。
ここからは、曲がりネギの歴史や作り方を簡単にご説明しますね。
手間のかかる栽培方法
私が仙台にいるときに勤務していた小学校では、総合の時間に3年生が曲がりネギを育ててました。
私も3年生を担当していたので、子どもたちと一緒に農家さんの指導の下、曲がりネギを栽培しました。
曲がりネギについての調べ学習も一緒にやりました。
仙台の岩切地区は地下水の水位が高いのです。
そのため、あまり深くまでネギを育てることができません。
それで明治時代にこの土地に住む人が編み出した方法が、やといです。
やといとは、いったん普通に育てたネギを途中で引き抜き、横に寝かせて、また上から土をかけて植えなおす方法です。
こうすれば、深さがなくてもネギを育てることができますよね。
わざわざ埋め戻すんですから、すごい手間がかかってます。
その分、美味しいし値段が高くて当たり前と思っていましたから、札幌のスーパーで見た光景はショックだったのです。
さて、横に寝かせられたネギですが、太陽をめざして真っすぐ上へ上へと伸びようとします。
その過程で曲がって成長するんですね。
(素材屋さんの美しい写真)
曲がるとどう違うの?
曲がることによってストレスで甘く、柔らかく育ちます。
野菜はストレスがかかると美味しくなるもののようです。
北海道にも寒さのストレスで甘くなったキャベツとかニンジンがあります。
曲がりネギの甘さと柔らかさは、普通のネギとは全く違いますよ。
どうやって食べるのがお勧め?
なんでも!(笑)
薬味としても辛みが柔らかいので美味しく食べられます。
鍋に入れて煮込めば、ますます甘みが増して柔らかくて美味しいです。
寒ければ寒いほど甘くなるらしいので、冬のこの時期の曲がりネギは特にお勧めですよ。鍋メニューの時は、ぜひ曲がりネギを試してみてください!
まとめ
仙台名産の曲がりネギは、変形したただのネギじゃありません。
わざわざやといという作業をして手間ひまをかけて甘く柔らかく美味しく育てたものです。
本来なら高級品なのです。美味しいんです!
近くで売っているのを見かけたら、例え普通のネギの1.5倍の値段がついていても買う価値があります。
ぜひ!その美味しさを味わってみてください。
その他の宮城についての記事はこちらです。
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