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バスタオルが凍った!体感-20度の北海道・吹雪の中の露天風呂

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冬の北海道を旅行してできれば温泉に泊まりたいんだけど、真冬の北海道で露天風呂なんて入れるの?吹雪になったりしたら無理なんじゃない?

って思っていませんか?

大丈夫。入れます!

体感温度マイナス20度吹雪の中の露天風呂を身をもって体験してきましたから!

しかも広大な庭に点在するいくつもの露天風呂をめぐるタイプのもの。

今年の2月、何年も前からずっとあこがれていた温泉宿に行けたのは良いけれど、露天風呂が売りのその宿に泊まった日は吹雪だったという体験談です。

 

 目次

 

どんな温泉?

最初に申し上げておきますと、素晴らしい宿でした!北海道でも人気の温泉宿。

北湯沢温泉 緑の風リゾートきたゆざわです。

【公式】緑の風リゾート きたゆざわ

北湯沢温泉というのは北海道伊達市大滝にある温泉です。

札幌から約100㎞、車だと普通は2時間ほどで行ける場所です。

 

何年もあこがれていたというのは、我が家にとってはちょっと高根の花なお宿だったから。

でもでも、シーズンオフでお安くなっている期間だったうえに、北海道胆振東部地震のあとの復興割という制度のおかげで、楽天トラベルで割引券がもらえ、かなりお得に予約することができたのです!

 

 

 

「緑の風リゾートきたゆざわ」は、部屋も食事も良いのですが、一番すごいのは露天風呂です。

森の散歩湯というのがあって、森のように木が茂った中に木で作った回廊があるのです。その回廊の途中、途中にいくつもの小さい露天風呂(1~2人入れるくらいの)があるんですよ。

全部、違うお湯が入っています。緑茶湯とかミカン湯とか。男性用で10個、女性用で10個ほどあったでしょうか。

お風呂はもちろんこの他にも大きな露天風呂と、室内にも薬草湯やらなにやらがたくさんあるんですが、私がとにかく楽しみにしていたのはこの森の散歩湯でした。

 

真冬だけど、雪さえ降らなきゃなんとかなるだろう。

いや、雪が降っても良いから風さえ吹かなければお風呂には入れる!入る!

 

と、楽しみに予定の日を待っていました。

が、天気予報は無常にもその日に台風並みの低気圧が来て猛吹雪になるだろうと告げるのでした。

 

当日の天気は?

すごいですね、日本気象協会。ばっちり当たりましたよ。天気予報。

ちなみに当日北湯沢へ向かう途中の高速道路がこんな感じです。

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助手席から撮りました。もちろん運転は主人です。私にはムリ。

前の車がかろうじて見える距離でついて行ってます。この車の前にパトカーがいるんですが見えませんよね。

あまりの吹雪のためかパトカーが先導してくれて助かりました。

確か、私たちが最寄りのインターで降りてすぐに高速は閉鎖されたと思います。

 

どうにか宿にたどり着き、お部屋に案内されると

期待通り、いえ、期待以上のお部屋

シーズンオフのキャンペーンで上のクラスのお部屋が普通のお部屋と同じ料金で泊まれたんですよ~。

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舞い上がってしまいました。

この日の気温は午後2時でマイナス8度。

夜にはマイナス12度で風速8~10m。猛吹雪ですね。

風速1mでマイナス1度……ってことは体感温度にするとマイナス20度くらい!

本当にこんな中で露天風呂に入れるんだろうか……お風呂自体が緊急休業とかになってるんじゃ?

と心配になったもののホテルの方に尋ねると

「普通に営業しております」

とのこと。

やってるんだ!なら、行く!行ってみる!

着替えやらの荷物を抱えてお風呂場へ。

すると今度は、こんな天気の中、露天風呂に入る人なんているんだろうか…と不安になってきます。

内風呂で一通り身体を温めてから勇気を振り絞って露天風呂に向かうドアに手をかけます。

と、ちょうどそのタイミングで外から帰ってくる3~4人の若い女性の集団が。

おお~。やっぱり露天風呂に行く人いるのね!そりゃあ、入りたいよね。

どうやら中国か台湾からの観光客の皆様のようでした。

彼女たちは、手にしていたバスタオルを次々に籠に入れて階段を昇って行きます。

ふと見ると外へ続くドアのわきに貸し出し用のバスタオルがありました。

これか!なるほど。このタオルがあれば吹雪の中でもお風呂からお風呂への移動が少しましになるかも。

早速薄手のバスタオルを巻きつけて外へ出ました。

 

体感温度マイナス20度・吹雪の中の露天風呂

足がすべりそうでも手すりを持ってはいけなかった

外に出てまずあるのは一番大きい露天風呂。テニスコート2面分くらいはあったかな?

そこに至るまでの数歩ですでに足が痛い。急いでお湯の中へ。

滑らないように手すりにつかまってお湯の中に降りようとしてぎょっとしました。

手が!手がー!

金属製の手すりに手が張り付いてしまったんです!

慌てて引きはがしました。手は軽くくっついただけだったようで、皮が剥がれるとかそういうことまではありませんでしたが、極寒の中はこういうことにも気をつけなくてはならないんだと肝に銘じました!

極寒の中では素手で金属を触るべからず

 

行先はあらかじめ決めてからお湯を出る

まずは温まってから、大きなお風呂を横切って向こう岸から上がることにしました。

あがってなるべく雪のないところを選んで歩きます。

木でできた回廊にはお湯と思われるものがちょろちょろと流されていて、普段ならこれで雪が解けてある程度足が冷たくないようになるんでしょうけど、この日はそのシステムも寒さに負けていました。

すなわち、通路はほとんど積もった雪だらけ。

雪のないところを探して歩きながら次の小さなお風呂を目指しますが、そこまでのホンの数十歩がキツイ。足が痛い!

雪の上をはだしで歩いたのは初めてでしたよ~!

最後は滑るのも構わず小走りで目についた小さなお風呂に飛び込みます。

ぬ、ぬるいわ。

お風呂のお湯も寒さに負けていたのです。いくら入っていても足先の痛さが薄れません。

まあ、のぼせないから良いか。

と自分に言い聞かせてしばし、お湯を楽しみました。

そして、次のお風呂に向かうことに。

今度は出る前に慎重に次のお風呂に狙いを定めます。そこまでの道のり雪の積もり具合を見て足を着地させる場所ルートをシミュレーション。

よしっGO!

最短距離で次のお風呂へ……行くはずだったのですが、脇の路から別の女性が出てきて目標にしていたお風呂に先に入ってしまいました。

ほぼ一人用に見えるお風呂に後から乱入する勇気は出ず。

急遽行先を変えて、別のお風呂へ。足が痛い、痛い、痛い。寒い。

いやー、やばかったわ。

なんか、もうこの辺で涙目です。

行先は狙いを定めて最短距離で向かうべし

アクシデントがあった場合を考えて第2希望も決めておくと尚よし

 

極寒の中ではタオルはあてにならない

ちなみにここまでバスタオルは律義に外に出るたびにサッとはおって、お湯に入る時は近くの石の上なんかに置いていたんですが、3つ目のお風呂あたりからタオルがなんだかパリパリし始めました。

ん?と、よく見ると

凍ってる~~~!

お湯に濡れて凍るというよりは、吹き付ける雪で濡れたか、もしくは湯気で濡れたものが凍ったと思われます。

もう、肩にかけるとか無理だし!!!

凍ったバスタオルを身体に羽織ったら、かえって寒くてどうにかなりそうです。

バスタオルにはお湯をかけていったん溶かし、小さくたたんで持ち歩くことにしました。

その後も身体を温めては(足は温まらなかったけど)お湯を出て次のお風呂へを繰り返し、全部のお風呂を制覇しました!

なんだか普通の天気の日に入るより達成感を感じることができた気がします!

人生の中でもそうそうできない貴重な経験となりました。

 

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まとめ

体感マイナス20度の吹雪の中でも意外と露天風呂に入ることはできます

心配はいりません。実は翌朝にも露天風呂に行きました。男女入れ替えになっていたので行ってみたくて。朝には風はいくらか弱くなっていましたがキンキンに冷えてました。手すりはつかまないように気をつけました。

このくらい寒いとタオルを当てにしてはいけないと思いました。凍ってしまっては風を遮るのはもちろん、身体を隠すのにさえ使えません。

テレビでタオルが凍るとか見てはいたけど、実際に体験するまで考えもしませんでした。

本当に貴重な体験をすることができました。

3000字を超える長いお話にお付き合いいただきましてありがとうございました!

緑の風リゾートきたゆざわ、素晴らしい温泉でしたよ。食事も部屋も最高です。

北海道にいる間にぜひもう一度行きたいと思っています。ぜいたくを言えば春か秋がいいけど、予算の関係でまた真冬になりそうな気がします。